
具体的な症状
昔から、なぜか右の股関節だけが痛くなることが多く、床に座った状態から立ち上がる時や、お風呂に入る際にお風呂の縁をまたぐ動作などで痛みを感じることが多いです。
仕事も硬い椅子に長時間座ったり、座ったまま重たいものを持つことが多いのですが、仕事後に痛みが強くなるような感じがしています。
仕事中や仕事後にはお尻から足の小指側にかけて痺れのような鈍い痛みを感じることもあります。
そして、最近気が付いたのですが、胡坐をかくと股関節が詰まったような感じで右の膝だけが異常に浮いてしまいます。
所見とアプローチ
股関節の内側が硬く引っかかるような感覚があると本人からの証言があり、股関節の可動域テストを行うと、股関節を曲げる屈曲と、外に広げる外転の可動域が非常に狭い状態。特に外転の動作が苦手な様子が見られた。
外旋六筋という名前からもわかる股関節の外旋にかかわる筋肉の施術を行うと、股関節の可動域が改善していくことが確認できた。
臀部から足にかけての痺れるような鈍い痛みがあることから、外旋六筋の1つである梨状筋が非常に硬く強張っていたため、特に梨状筋周辺を緩めていくと、足の痺れも治まり、さらに股関節の可動域が改善した。
最後に腰椎の調整をして、問題になっていた座っている状態から立ち上がる動作や、何かを跨ぐ動作を確認して頂き問題がなかったので施術を終了した。
原因は仕事での負担から来るもので、同じ仕事をしている限り再発する可能性が高いため、ストレスをリセットするために今は月に1度の施術を行っている。
主原因となっていた筋肉
【外旋六筋】

外旋六筋は、主に股関節を外旋させる筋肉で、短い筋肉が集まった筋肉群です。
日常生活では、股関節を外旋させる場面はあまりないので、外旋六筋が硬くても、硬いまま生活できてしまいます。なので、痛みが発生するまで気が付かない場合が多く、痛みが出た時には坐骨神経痛のような症状や、今回のような痛みが発生する場合があります。
しかし、この外旋六筋は股関節を安定させたり、姿勢制御にかかわる筋肉なのでここが機能不全になると変形性股関節症を誘発させたり、立位での動作の際に身体の安定を損ねてしまう可能性もあるのです。
【下肢の神経支配】

お尻から足の小指にかけて痺れが出たのは、上記画像の「S1」と呼ばれる支配領域に問題があったためと考えられます。
ここは脊柱でいう下記の画像「S1」周辺に原因が隠れている可能性があると考えられました。

今回は仙骨から腰椎にかけての調整を行ったところ、痺れるような痛みが改善しました。
コメントを残す