
具体的な症状
15年ほど前に、親指をひっかけてしまい過剰に開いてしまった事があった。当時は冷やしたら痛みは治まったが、以後、痛みを抱えている。
親指の痛みをかばって動かしていたら前腕にも痛みが出て、そこから肩甲骨周辺にも痛みが出るようになっていったのが10年ほど前。念のためレントゲンを撮っても異常はなく整骨院やもみほぐしを転々としていたが、未だに痛みがある状態が続いている。
所見とアプローチ
当時の状況を聞くと捻挫ではないかと疑われ、適切な処置やリハビリをしないまま現在に至ったことが長引いている原因ではないかと思われた。
親指の腱を触ったところ、通常は左右に揺すったりできるが、ほとんど動かず癒着(固着)しているように思われたため動きを出すために施術したところ、親指の痛みが消失した。合わせて前腕の張りも消失したため親指の腱が原因であったと考えられる。
関連して痛みが発生していた肩甲骨付近は硬く張っており、首から肩甲骨にかけて筋肉をゆるめ痛みと張りが改善したことを確認し終了とした。
主原因となっていた筋肉
【手の腱】


手の指は関連する前腕の筋肉が収縮し腱が引っ張られることにより動いているが、この腱がスムーズに引っ張ることができないと、動きが悪くなったり痛みを生じたりする。そのため患部と合わせて前腕の張りや肩の痛みを誘発することがある。
【親指の神経支配】

親指の神経支配領域は図のC6にあたる。親指に支障がでると関連して首の付け根にも凝りや痛みが生じて、今回は関連した肩甲骨周辺の痛みを生じさせていたと考えられる。

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